診療のご案内

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、骨がスカスカになることで骨がもろくなり、
骨折リスクが高くなる疾患です。

骨粗しょう症は、老化などが原因となって骨に含まれるカルシウムなどが減り、骨の量が減少したり、質が低下することで、骨がスカスカになり、もろくなって骨折リスクが高くなってしまう疾患です。骨に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル量(骨密度)は、20~30歳頃の若年期をピークに、年を重ねるとともに減少していきます。
骨粗しょう症自体に症状はなく、身長が縮んできたことや、ちょっとの怪我で骨折をしてしまった、背骨が曲がって痛みが出てきたなどの症状で気づくことも少なくありません。また、一番怖いのは骨折をきっかけに全身の筋力が低下し、歩行が不安定となり、再転倒・再骨折を起こし、歩行能力の低下が進行してしまうことです。そうなる前に検査をして、適切な治療を始めることが重要です。

骨粗しょう症の検査

骨粗しょう症の診断には、骨密度の測定、X線検査、血液検査などが行われます。骨密度測定によって骨の量を調べます。X線検査では、気づかないうちに起こしてしまっている、骨粗しょう症による背骨の圧迫骨折を確認します。血液検査では骨を作る、壊すといった骨の新陳代謝のサイクルを確認します。これらの検査を組み合わせることで最適な骨粗しょう症治療が始められます。

治療としては、いくつかの方法があり、状態のあった治療、予防を選択することになります。

1. 栄養療法

ビタミンDやビタミンK、カルシウムなどを摂取するように食生活を改善しましょう。これらのビタミン類が体内にどれほどあるかは血液検査で測ることができ、その状態によってこれらを補うビタミン剤を処方いたします。

2. 運動療法

骨の強度を強くするには、ある程度の適切な運動負荷が必要です。毎日のウォーキングや体操なども大切です。当院では足腰の筋力が落ちてしまっている方に対し、運動器リハビリテーションを処方することも積極的に行います。

3. 薬物療法

治療のメインは内服薬や注射薬などの骨粗しょう症治療の開始です。最近では骨を壊さなくする骨吸収抑制薬の内服のみではなく、骨を積極的に作る骨形成促進薬の注射薬を使用することが増えてきています。これらの治療の必要性は詳しい検査結果をもとに、患者様と相談して決定していきます。

当院で行う薬による骨粗しょう症治療

  1. 毎日の内服薬、週一回の内服薬、月一回の内服薬
  2. 来院していただいて行う、週一回の注射、月一回の注射、半年に一回の注射
  3. 来院するのがご面倒、困難な方には、毎日の自己注射、週二回の自己注射

これらの治療薬を、患者様の状態に合わせて提案し、ご希望に合わせて最適な治療を始めていきます。
しかしながら、薬物療法のみでは最良の治療効果は得られません。
より良い治療効果を得るためには栄養療法、運動療法を併用することが望ましいです。