首の痛み
首の痛みの原因は様々です。首の骨である頸椎の変形からくる痛みや慢性的な肩こりからくる痛み、頸椎椎間板ヘルニアからくる痛みなどが主なものです。また頸椎の病気から手の痛み・しびれ・運動障害などが起こることもあります。神経学的検査、レントゲン、MRIなどの画像検査によって正確な診断がなされ、それに対する治療法を考えさせていただきます。主な疾患は変形性頸椎症、頸椎症性脊髄症、頸椎椎間板ヘルニア、頸椎後縦靭帯骨化症、ストレートネックなどです。治療法は鎮痛剤などの内服治療、牽引・電気治療などの理学療法、運動療法で、痛みが強い場合はトリガーポイント注射なども施行します。
肩の痛み
肩は人体の関節の中で一番大きく動く関節です。そのため傷めることも多く、それによる生活の制限も大きく感じます。原因としてよく言われるのが50肩や肩こりなどですが、その正確な診断名は肩関節周囲炎や回旋腱板損傷といった肩関節の炎症や肩を動かしてくれる筋肉の損傷です。初期の症状はある角度まで動かしたときの痛みや動きの制限などですが、これを放置しておくと、寝てても痛い夜間痛という症状を引き起こしたり、時には上腕部への放散痛をきたすことがあります。さらには、動かすことがほとんどできなくなってしまう凍結肩(frozen shoulder フローズンショルダー)といった重症例になってしまうこともあります。治療法は、関節や筋肉の緊張をほぐす肩関節体操や温熱療法、鎮痛剤の内服や鎮痛剤・抗炎症剤の肩関節内注射などを施行します。また、固まってしまった動きを改善するには運動器リハビリテーションが有効です。さらには、運動器リハビリテーションでも改善しない場合には、サイレントマニピュレーションを行うことも有効です。(サイレントマニピュレーションのページはこちら)
腰の痛み
腰痛は人間で最も多い症状と言われており、ほとんどの人が人生に一度は経験するのではと言われているくらいです。その原因で主なものは腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、変形性腰椎症、若年者では腰椎分離症などがあります。その他にも姿勢の異常や、精神的なもの、ぎっくり腰などがあります。腰の病気から足の痛み・しびれ・運動障害などが起こることもあります。診断・治療方法は頚部疾患とほぼ同様です。
膝・股の痛み
膝・股関節の痛みは、多くは軟骨のすり減りからくる変形性関節症です。これらは体重を支える関節ですので、その痛みは立つこと歩くこと全てに障害をきたし、日常生活の支障が大きくなります。膝関節にはスポーツ障害に多い前十字靭帯や内側側副靭帯などの靭帯損傷、半月板損傷などもあります。股関節では骨頭壊死や関節唇損傷などがあります。これらの診断にはレントゲンやMRIなどが重要です。治療法としては膝の軟骨成分であるヒアルロン酸の関節内注射や、関節の緊張をほぐす温熱療法、筋肉の低下を防ぐ運動療法などを行います。また、関節の負担を減らすためには体重のコントロールも重要です。
手足の痛み・しびれ
手足の痛み・しびれの原因は様々です。多くは頸椎・腰椎からくる神経痛やしびれ、肘・手関節の腱鞘炎や末梢神経障害などです。これにはいわゆるテニス肘・ゴルフ肘などのスポーツ障害や過使用症候群、ばね指、肘部管症候群、手根管症候群などが含まれます。また関節リウマチ・痛風などの関節炎や蜂窩織炎といった感染による炎症性疾患の可能性もあります。